想像してみよう。地球上の原子はすべての原子とつながっていることを。そうだとすれば、一つの原子に起きることはほかの原子すべてに反映される。これをホログラム・ワールドという。ホログラムは砕けても、すべての破片が鏡のように全体像を映し出す。もしこの世界がホログラムだったら、すべてはつながっていて分断するものは何もない。そうしたら世の中はどうなるだろう?
一人が何かを学べばそれは全国民に反映され、国家の構造にも影響を与える。世界最大の企業の行動は、ジャングルに生きる最も小さな生物にも反映される。小さなハイテクベンチャー企業への投資は、ニューヨーク証券取引所から全世界の企業の貸借対照表に反映される。遺伝子組換え野菜の種が、すべての人と次世代の遺伝子に影響を与える。熱帯雨林である樹木が絶滅すれば、世界の天候パターンに変化が起きる。ある野草に除草剤を撒けばミツバチの生殖活動が影響を受け、世界の食物連鎖のバランスが崩れる。
では、太陽系がホログラム宇宙で、この世界で起きるすべてのことが太陽、月、惑星に反映されるとしたら、地球には規則的な季節が訪れる。太陽は約11年のサイクルで巡り、地球上の小さな種一粒一粒が日々変化する太陽光と完壁に同調しながら育つ。月はこの日光の変化を反映して地球の周りをきっちり29.5日で回り、満月には地球の含水量を増やし、新月にはその水気を大気中に放出することで小さな種が育つよう、地球に適した天候をつくり出す。
人間が森林を減少させ、地球の水分バランスを変化させれば、月の周期や太陽系のバランスにも反映され、最終的には大きな被害を生む。植物は不安定になり、北極と南極が突然転換し、地球上には氷河期と死と新しい命のサイクルが訪れる。
想像してみよう。私たちはホログラム宇宙に生き、地球から太陽系に反映されることはすべて、銀河系や暗い宇宙を超えて幾多ものブラックホールの彼方に反映されることを。さらに想像してみよう。この地球上の原子すべてが小さな太陽系であることを。中性子や電子はさらに小さな粒子から構成され、それぞれが小さな太陽系で、周りで起きるすべてを反映している。私たちが行うことはあらゆる所で感知され、すべてのレベルで影響を及ぼす。
私たちの行いはリアルだ。とすれば、重要なのは私たちの行動だ。在来種と私たちの遺伝子を傷つけるF1種のどちらを植えるべきか?子どもたちのために「本当の生き方」に基づいた金融制度をつくるべきか・・・。それを今日から始めるべきか?
- vol.0 地域社会の持続的発展に向けて
- vol.1 悪いのはお金ではない。私たちだ!
- vol.2 山のように考え、葉っぱのように生きよう。
- vol.3 贈り物をする日
- vol.4 3つのホログラム
- vol.5 私たちはなぜ服を買うのだろう?
- vol.6 金融機関はどうしたら図書館になれるか?
- vol.7 鯖街道
- vol.8 お金
- vol.9 生誕説を見直そう
- vol.10 銀行をつくろう
- vol.11 遺産とは
- vol.12 ご先祖様は見ている
- vol.13 収穫
- vol.14 愛か?お金か?
- vol.15 明けましてオメデトウ?
- vol.16 明日の経済を育てる
- vol.17 梅雨と月の螺旋(スパイラル)
- vol.18 事業コスト?
- vol.19 通貨の栄養素
- vol.20 選挙!!
- vol.21 愛と平和?
- vol.22 スプリング・マネー 
- vol.23 コモンズ
- vol.24 感謝
- vol.25 ECO-nomy 取った分より多く返す!
- vol.26 ポスト経済成長?ローカライゼーション!
- vol.27 地域でシェアするエコノミー
- vol.28 物々交換は過去のもの?
- vol.29 未来を育てるお金
-
vol.30 [最終回] そして日は暮れる